4000個以上が発見された太陽系外の惑星ほとんどは軽量・コンパクトで数多くの星である赤色矮星(M型星)の周りを回っています。その中には、地球の大きさに近い岩石質と思われる系外惑星も発見されていますが、今回発表された研究は、赤色矮星の周りを回ってシステム外惑星の環境が生命に困難なものである可能性が再び表示されます。
■生まれてから約100億年が経っているバーナード星からの強力なフレアを観測
コロラド大学ボールダーのKevin France氏外の研究者は、「へびつかい座」の方向にあるレッドドワーフ「バーナード星(GJ 699)」をモデルに、以前の赤色矮星で起こる高エネルギーのフレア(恒星表面の爆発現象)がハビタブルゾーンを回す岩石質の惑星への影響を分析した。 その結果、数億年にわたって繰り返し発生するフレアによって惑星の大気が流出してしまうことで、生命の居住可能性が減少ではないかと見られています。
バーナード星は太陽系での距離が約6光年と近い星で、2018年には、少なくとも地球約3.2倍の質量があるシステム外惑星「バーナード星b(GJ 699b) “発見が報告されています。赤色矮星は約1000億年の寿命を持つと言われており、バーナード星誕生からすでに約100億年(太陽の年齢の約2倍)が続くと見られています。
研究グループは、“ハッブル”宇宙望遠鏡やX線観測衛星“チャンドラ”を使用してバーナード星を観測した結果、2019年3月に紫外線の波長で2回高エネルギーフレアを同年6月には、X線フレアが検出されました。 観測データを分析した研究グループは、バーナード星は約25%の確率で強力なフレアが発生する結論です。
赤色矮星は、特に若い頃の活動が活発しており、もしハビタブルゾーンを惑星が回っていたとしてもフレアの影響で大気を維持することができると信じています。 一方、誕生からある程度の年月が過ぎて活動が安定した古い赤色矮星であれば惑星の大気が天体衝突や火山活動などによって放出されたガスによって再生されると考えられてきたといいます。
しかし、研究グループのバーナード星の観測結果は、再生された待機すら失われた継続する可能性を示しています。研究に参加したコロラド大学Girish Duvvuriさんは「古い赤色矮星に驚くべき活動である」と言います。 研究グループは、バーナード星が赤色矮星で、典型的なのかどうかを判断するために、より多くの赤色矮星を対象に研究を続けています。
画像クレジット:NASA / CXC / M.ワイズ
出典: チャンドラX線センター
文/松村武宏
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