西洋白人至上主義団体によるテロの危険性が高まっている。 ロシアとウクライナの極右組織が西洋の組織に軍事訓練の機会を提供しており、新型コロナウイルスの感染拡大を狙ったバイオテロも計画されている。 国際安全保障とテロ情勢に精通し和田弘樹氏は「米国の大統領選挙に合わせたテロ注意が必要である」は、 – 。
写真= AFP /時事通信フォト
オレゴン州ポートランドで開催された極右組織「誇りボーイズ」の集会で神に祈りを参加者(2020年9月26日)
「大統領選挙テロ」の可能性
11月の米大統領選まであと1ヶ月となった。 現在の世論調査で、民主党のバイデン氏が有利な状況となっているが、2016年の場合も優勢が分かったヒラリー・クリントンは、最後にドナルド・トランプに負けたことから、どのようになるか知ることができない。
バイデン候補が勝利すれば、対中国ではトランプ大統領同様、厳格な姿勢で臨むことが知られているが、対イランでは、2015年のイランの核合意に帰ることを表明しており、中東をめぐる情勢は大きく変化することができる。
一方、最近テロ研究の世界では、今回の大統領選挙をめぐり、一つの懸念が広がっている。 それは最近の西欧諸国で台頭する暴力的な白人至上主義などの極右思想を掲げる組織と個人が大統領選挙に合わせてテロを起こすだろう。
米当局も相次いで危険性を指摘
アメリカ南部貧民救済法施行機関(SPLC)は、3月には、白人至上主義団体の数が過去3年間55%増の155組織であり、その中で大量殺害されたによる多文化社会の崩壊を目指す「暴力的過激主義」を唱える組織の増加が目立っていると指摘した。
また、米国国家対テロセンター(NCTC)のラストラバース元長官は8月には、Yahoo!ニュースとのインタビューで、現職トランプ大統領が敗北すると、この大統領を支持する暴力的な白人至上主義者や極右組織が国内でテロを活性化させることができており、今後の世論調査でトランプ大統領の敗北が濃厚になると、大統領選挙前に暴力的な活動が活発になる可能性を示唆した(* 1)。
米国務省も、6月2019年版の最新テロ年次報告書を公開してイスラム国家などイスラム過激派の動向にタッチしながら、反イスラム反ユダヤ思想を掲げる白人優越主義者によるテロ事件が増加傾向に欧米各国への脅威が拡大されている懸念を示したが、これまで以上に白人優越主義テロを強調している。
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