地球のもう一つの月 “ミニドア」再び。 今回は人工物の地図| sorae宇宙のポータルサイト

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地球の近くを通過する小惑星を描いた想像も

▲地球の近くを通過する小惑星を描いた想像図(Credit:ESA – P.Carril)

今年2月にアリゾナ大学の観測プロジェクト」カタリナ・スカイサーベイ」によって発見された小惑星2020 CD3」2017年頃から、一時的に地球を回っていた可能性が指摘されています。 元地球公転軌道の近くで太陽の周りを回っている小惑星のうち、地球の重力の影響で一時的に地球を周回したのは「ミニドア(英:minimoon) “とも呼ばれます。

2020 CD3は、今年4月に地球を離れて行きましたが、新しいミニドアと思われる天体発見した。 ハワイの天文測量プロジェクト」のパンスターズ(Pan-STARRS)」が9月17日に発見された小惑星「2020 SO」(推定6〜14m)は、2020年11月から2021年5月頃まで一時的に地球の周りを回って見られています。

しかし2020 SOは、天然の小惑星ではなく、人工物かもしれません。 NASAの地球近傍天体研究センター所長を務めているジェット推進研究所(JPL)のPaul Chodas氏CNNのに2020 SOはNASAの月探査「サーベイ2号」打ち上げに使用された「アトラス・セントール」ロケットいくつかの可能性もある言及しています。

▲1966年5月に月探査衛星「サーベイ1号」を載せ発射された「アトラス・セントール」ロケット。同年9月に「サーベイ2号」の発射も同じロケットを使用した(Credit:NASA)

1966年9月20日発射されたサーベイ2号は月の中央の入江着陸指標の様子を観察する予定だったが、ロケット「セン小山 “上部ステージから分離された後、問題を抱えて、最終的にコペルニクスクレーターの近くの月に衝突した見られています。

発見後に観察で発見された2020 SOの軌道は地球の公転軌道にほぼ傾いておらず、地球より少し太陽から離れたところ(公転周期は約386日)を回っています。 Chodas氏によると、月探査を分離した後、一ヶ月近くを通過して、太陽を回る人工惑星がロケットステージしかし、まさにこのような軌道を描くようになるそうです。

また、2020 SOの過去の動きを調べた結果、1966年下半期も地球の近くにあったことが明らかになったと言います。 このため、Chodas氏は、2020 SOは、天然の天体ではなく、サーベイ2号分離後、地球を去っていったセン小山可能性があると指摘しています。

▲2020 SOの公転軌道(白)を示した図である。 地球の公転軌道は水色で表示された(ジェット推進研究所のデータベースより.Credit:JPL)

過去に発射された人工物が小惑星に「発見」された事例はこれまでもありました。 2002年9月に発見「J002E3」の場合発見後分光観測(※)により、二酸化チタンを使用した白ペンキの存在が明らかになっており、分析の結果「アポロ12号」を発射したサターンVロケットの3段(S-IVB)と考えられています。

※…光を虹のように波長別に分けて調査観測方法

Chodas氏によると、セン小山小惑星よりもはるかに密度が低いため、太陽の少しの圧力による動きの変化を1ヶ月程度の追跡と、2020 SOは人工物かどうかを判断する指標を得ることができる漏斗コメントしています。 また、J002E3よう分光観測を行うことで、2020 SO人工物の痕跡が発見される可能性もあります。

54年前に打ち上げられたロケットの一部か、それともたまたま地球の近くを回っていた小惑星か、その正体は間もなく明らかにかもしれません。

関連:地球第二の月、通称「ミニドア」が発見される。しかし、いくらも残って離脱

画像クレジット:NASA
出典: CNN / EarthSky
文/松村武宏

Omori Yoshiaki

ミュージックホリック。フードエバンジェリスト。学生。認定エクスプローラー。受賞歴のあるウェブエキスパート。」

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