NASAは12月21日「ナノフレア」観測に成功した可能性があると発表した。「フレア」太陽の表面で発生する爆発現象で、ナノフレアは通常フレア10億分の1程度の規模の微細なフレアを指します。このナノフレアいわゆる「コロナ加熱問題」解決の鍵を握っていると思います。
太陽の表面温度は、6000℃程度です。しかし、「コロナ」という太陽大気の上層部の温度は何百万°Cもなります。 では、なぜ太陽の表面よりも表面から少し離れたコロナの方が温度が高いのでしょうか? この問題をコロナ加熱問題だとします。
そのメカニズムはまだ完全に解明されていないが、2つの有力な考えがあります。プラズマ中を伝わる波動によってコロナが加熱されているという「波動加熱説」とナノフレアによってコロナが加熱されているという「ナノフレア説」です。
大きなフレアや中規模のフレアだけでコロナの温度を維持するために不足していることはすでに分かっています。 だからナノフレア説は大きなフレアや中規模のフレア以外ナノフレアにより、コロナは着実に温めることがないかと思うことです。
ただ、これまでナノアレア実際の観測されたことはありません。
コロラド大学のシャーバーハウディング氏が率いる研究チームは、もともとはコロナのすぐ下の層でキラキラ輝いている、小さな明るいループ(loops =リング)を研究していましたが、NASAの太陽観測衛星IRISデータでは、このループの周囲温度よりも何百万°Cも高いことがわかりました。 これは全く意外であった。
だから研究チームがシミュレーションを行った結果、問題のループ「磁気リコネクション」という現象に起因するものと分かりました。
磁気リコネクションは、一旦切断された磁力線が再び他の磁力線と接続された現象で、これにより、莫大な熱が発生します。 大きなフレアや中規模のプルレオイ自己再結合によるものと考えられています。 すなわち、問題のループは、大規模なフレアや中規模のフレアのようなメカニズムで発生したものです。
また、NASAの太陽観測衛星SDO観測データから問題のループが表示されたら、すぐにそのすぐ上にあるコロナ数百万℃まで加熱されていることも確認された。
ただし研究チームは、その可能性は高いが、このループがナノフレアという断定はまだ避けています。
研究チームは、今後の問題のループがコロナ全体を加熱するのに十分太陽全体、しかも十分な頻度で発生しているかどうかを確認したいとします。
もしかしたら、天文学の長い大きな謎の一つであったコロナ加熱問題が最終的に解決される日も近いかもしれませんね。
画像クレジット:NASA / SDO / IRIS / Shah Bahauddin
出典: NASA
文/飯銅茂幸
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