米国航空宇宙局(NASA)は12月18日、いくつかの銀河のブラックホールについての興味深い発表をしました。
ほとんどの銀河の中心には太陽より数十万〜数十億倍以上重い超大質量ブラックホールが存在すると考えることができます。特に、ヘルクレス座の方向約27億光年の銀河「Abell(アベル)2261」の中心にある銀河は太陽より30億〜1000億倍の質量が、この宇宙でも最大規模の超大型質量ブラックホールが存在するではないかと指摘されています。
ところが、研究者がX線観測衛星“チャンドラ”や“ハッブル”宇宙望遠鏡などを使って、超大質量ブラックホールの存在の証拠を熱心に探していたにもかかわらず、Abell 2261の中心銀河でその証拠ただ不足ということです。
ブラックホールに落下していく物質その周りに高温の降着円盤を形成し、X線を放出とされています。 研究チームは、これまでX線を捕捉チャンドラの観測によって、1999年と2004年に得られたデータを使用してブラックホールの証拠を発見したのですが、問題の銀河の中心には、そのようなX線源は発見されなかったといいます。
ミシガン大学アナーバー校のKayhan Gultekinさん卵の研究グループは、チャンドラが2018年に取得したより新しく、より長時間の観測データを使用して、問題の銀河にする必要があり超大質量ブラックホールの証拠を発見しました。 しかし、銀河の中心と星が集まっている領域、過去にブラックホールが活動していたことを示唆し電波の放出が観測された位置などを検索したが、やはりX線源は発見されなかったといいます。
研究グループは、Abell 2261の中心銀河で観測を実施した領域に超巨大ブラックホールが存在しないまたは存在しても、あまりにもゆっくりガスやホコリを吸引できるので、検出できるほどのX線を出す円盤が形成されていないではないか結論です。
その一方、研究チームは、ブラックホールがない理由も考慮しました。実際に問題の銀河は、過去に2つの銀河が合体したことを間接的に示して痕跡が残っていると言って、超大質量ブラックホールを見つけることができると銀河の合体が関係している可能性があるとします。
ハッブル宇宙望遠鏡と国立天文台ハワイ観測所の「すばる望遠鏡」による観測では、問題の銀河の中心核が銀河全体で予想されるサイズよりも大きいことがわかります。 また、問題の銀河で星が最も密集している地域が銀河の中心から2000光年以上ずれていることも判明しています。
研究グループは、2つの銀河が相互に作用して、合体する過程で、双方の中心にあったブラックホールも合体したが、周囲に放出される重力波が不均衡したため、合体で誕生した一つの超大型質量ブラックホールが銀河の中心から演奏飛ばした可能性を指摘しています。
問題の銀河予想よりも大きい銀河中心核は、互いに循環しながら合体していた2つの超大型質量ブラックホールとの相互作用を介して、銀河の中心にあった星が周囲に放出された結果であり、星が密集している地域が銀河の中心でずれたのは、合体に誕生した超大質量ブラックホールが演奏飛ぶほどの激しい事件によって発生した可能性があるということです。
研究グループは、2021年10月に打ち上げ予定の宇宙望遠鏡「ジェームズウェブ」面所在不明の超大質量ブラックホールが発見されるかもしれない期待しつつ、それでもなければ銀河の中心で演奏落ちたと思っているのが最善の説明と言及しています。
それにしても、この超大質量ブラックホールは、どこに行ったしまったのでしょうか? 謎は深まるばかりです。
関連:光さえ脱出できないほど重力が強い天体「ブラックホール」とは?
画像クレジット:X-ray:NASA / CXC / Univ of Michigan / K.Gültekin; 光学:NASA / STScIとNAOJ / Subaru; 赤外線:NSF / NOAO / KPNO
出典: NASA
文/飯銅茂幸
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